GAMEMEDIA
METAVERSE

メタバースゲームメディア

ナレッジ

メタバース関連企業と具体的な取り組み

メタバースの市場は、仮想空間での新たなコミュニケーションやエンターテイメント、ビジネスの可能性を広げ、世界的に急速に拡大しています。
日本国内でも、既に数多くの企業や会社がこの分野に参入し、現在進行形で革新的なサービスや技術を開発しており、これらの企業は今後のメタバース市場の成長を担う重要なプレーヤーとして注目されています。
本記事では、こうした日本国内のメタバース関連会社の企業概要や銘柄、メタバースへの具体的な取り組み内容について、詳しく紹介していきます。

メタバース関連企業

1. グリー株式会社

グリー株式会社は、主にソーシャルネットワークサービス(SNS)やモバイルゲームの開発・運営を行っています。同社は当初、SNS事業で成長を遂げましたが、後にスマートフォン向けのゲーム開発に注力し、モバイルゲーム業界におけるリーダー企業となりました。現在は、ゲーム開発や運営だけでなく、アニメや広告事業など、多岐にわたるデジタルエンターテインメント分野に事業を展開しています。
同社は近年メタバース市場への本格的な進出を進めており、その中心にあるのが同社が手掛けるREALITYというバーチャルライブストリーミングアプリです。REALITYは、ユーザーがスマートフォンで自分のバーチャルアバターを作成し、ライブストリーミングやバーチャルイベントに参加できるアプリです。VRデバイスを使わず、誰でも簡単にメタバースの体験ができる点が特徴であり、同社子会社のREALITY Studios株式会社では、REALITYを用いたVtuber事業の運営や、バーチャルライブイベントの企画・運営等が行われています。

銘柄: 3632(東証プライム)
会社HPhttps://corp.gree.net/jp/ja

2. コロプラ株式会社

コロプラ株式会社は、2008年に設立された日本のモバイルゲーム開発会社です。モバイルゲームに特化し、スマートフォン向けの位置情報を活用したゲームの開発を成功させ、急成長を遂げました。代表的なタイトルには、『白猫プロジェクト』『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』があります。コロプラは、モバイルゲーム業界での技術力や開発力を生かし、スマートフォンゲームを中心に広範なゲームポートフォリオを展開しており、国内外で多くのプレイヤーを獲得しています。
同社は、ゲーム業界で培った技術力を生かし、メタバースに関連する取り組みを始めています。具体的には、コロプラが持つ技術やコンテンツを活用した「白猫VRプロジェクト」等のVRゲームの製造開発や、最高水準の操作性を目指した360度動画配信プラットフォーム「360Channel」の提供などが行われています。

銘柄:3668(東証プライム)
会社HPhttps://colopl.co.jp

3. 株式会社カヤック

株式会社カヤックは株式会社カヤックは、1998年に設立された日本のデジタルコンテンツ制作会社で、特に「面白法人カヤック」として知られています。インターネットを中心とした広告制作、ソーシャルゲームの開発・運営、コンテンツの企画・制作を幅広く手掛けています。ユニークな企業文化と、独自のクリエイティブアプローチで、斬新な企画や作品を数多く世に送り出しており、特にゲームやアプリ開発で大きな成功を収めています。
同社はメタバースによる次世代デジタルエンターテインメント領域にも積極的に参入しており、とりわけNTTドコモや渋谷区と協力して開発した都市型メタバースプロジェクト、「VIRTUAL SHIBUYA」は著名です。渋谷をバーチャル空間に再現し、仮想の街でさまざまなイベントを楽しむことができるプラットフォームであり、特に2020年のハロウィンイベントでは、コロナ禍によりリアルな渋谷での大規模な人出が見込めない中、バーチャル渋谷で大規模なオンラインイベントを実施し、話題を集めました。
そのほかにも企業や自治体向けのバーチャルイベントのプロデュースを通じて、デジタル空間での新しい交流や体験を創出する一翼を担っています。

銘柄:3904(東証グロース)
会社HPhttps://www.kayac.com

4. ソニーグループ株式会社

ソニーグループ株式会社は、エレクトロニクス、エンターテインメント、ゲーム、金融など多岐にわたる分野で事業を展開する、日本を代表するグローバル企業です。1946年に東京通信工業として設立され、テレビ、オーディオ、ビデオ機器などのエレクトロニクス事業で成功を収め、現在はプレイステーション(PlayStation)を筆頭に、ゲーム、音楽、映画などのエンターテインメント分野で強力なブランドを築いています。また、半導体やイメージセンサー技術の分野でも世界的に高い評価を得ています。
同社は、メタバースの中心的な技術であるVRやARに関しても豊富な知見を持ち、特にPlayStationのVRプラットフォーム「PlayStation VR(PSVR)」での存在感が際立っています。ソニーのゲームハード「PlayStation 4」と連携する「PlayStationVR」、「PlayStation5」と連携する「PlayStation VR2」があり、ユーザーに仮想空間でのインタラクティブな体験を提供しています。
さらに、同社のカメラ技術やイメージセンサー技術を活用した高品質な映像を提供するバーチャルプロダクション技術の開発や、同社子会社であるソニーミュージックエンタテインメント株式会社によるメタバース内での音楽活動にも力を入れています。特に、バーチャルアーティストやバーチャルライブの展開が進んでおり、メタバース空間での音楽ライブを新たな収益源として位置付けています。

銘柄:6758(東証プライム)
会社HPhttps://www.sony.com/ja

5. KDDI株式会社

KDDI株式会社は、1984年に設立された日本の大手通信会社で、auブランドで知られています。モバイル通信、インターネットサービス、固定電話、クラウドサービスなど、幅広い通信インフラを提供し、国内外でのモバイル通信事業を主軸にしています。また、近年はIoT、5G、デジタルマーケティング、デジタルインフラの構築など、新しい技術分野にも注力しており、グローバルな通信事業者としての地位を確立しています。
同社は5Gを活用したメタバース事業に積極的に取り組んでおり、特に、通信インフラを基盤に、エンターテインメントやビジネスシーンでのメタバース利用を拡大するための技術開発とサービス提供を進めています。
メタバース空間内でのバーチャルイベントプラットフォームの運営・提供や、5G通信のインフラを活用することによるメタバース空間における高速、かつ低遅延の接続ソリューションの提供等が挙げられます。
また同社は、実店舗を空間再現したバーチャル店舗「αU place」というサービスもリリースしており、無印良品や9090、ヒョウベイ等の著名な小売関連企業が、実際にαU place上でのバーチャル店舗運営を始めています。

銘柄:9433(東証プライム)
会社HPhttps://www.kddi.com

■開発を検討されている方は気軽にお問い合わせください

6. クリーク・アンド・リバー社

クリーク・アンド・リバー社は、1990年に設立された、日本のクリエイターエージェンシーおよびデジタルコンテンツ制作を支援する企業です。主に映像、ゲーム、広告、出版などのクリエイティブ分野で、クリエイターや企業をサポートするサービスを提供しています。
同社はメタバース分野においても積極的な取り組みを進めており、バーチャルコンテンツ制作支援バーチャルイベントや展示会のサポートメタバースにおける企業向けコンサルティングVtuberプロデュースなど、クリエイティブな能力とデジタル技術を活用して、企業やクリエイターがメタバース空間で活動できる支援を行っています。

銘柄:4763(東証プライム)
会社HPhttps://www.cri.co.jp

7. バンダイナムコホールディングス株式会社

バンダイナムコホールディングス株式会社は、日本を代表するエンターテインメント企業であり、玩具、ゲーム、アニメ、映像コンテンツの製造・販売を行っています。もともと、バンダイとナムコが2005年に統合して設立され、以後、幅広いエンターテイメントコンテンツを世界中で提供してきました。特に、ガンダムやパックマンなど、数々の世界的に有名なIP(知的財産)を保有していることが特徴です。
同社はこれらの強力なIPを活かしたメタバース展開に注力しており、とりわけ「ガンダムメタバースプロジェクト」では、人気IP「機動戦士ガンダム」を基軸に、ファンがメタバースの仮想空間内でガンダムの世界を楽しめるプラットフォームの運営を行っています。ファン同士がリアルタイムで交流することができ、空間内ではガンダム関連のデジタルコンテンツやアイテムを売買することも可能となっています。

銘柄:7832(東証プライム)
会社HPhttps://www.bandainamco.co.jp

8. サイバーエージェント株式会社

サイバーエージェント株式会社は、1998年に設立された日本の大手IT企業で、インターネット広告、メディア、ゲームの3つの主要事業を展開しています。特に、インターネット広告事業では日本市場で大きなシェアを持ち、インフルエンサー・マーケティングや動画広告などの最新のデジタル広告手法を積極的に取り入れています。また、アメーバブログをはじめとするメディア事業や、スマートフォンゲームを展開するゲーム事業「Cygames」も成功を収めています。
同社は、メタバース関連技術やバーチャルコンテンツに積極的に取り組んでおり、「Virtual Cinderella Project」のようなVtuberプロデュース事業や、帰属するVtuberによる仮想空間内での音楽ライブやファンミーティングなどのイベント提供、企業がメタバース空間内でプロモーションやブランド体験を提供できるように、広告とメタバースの融合を図る広告事業の取り組みなどが進行中です。

銘柄:4751(東証プライム)
会社HPhttps://www.cyberagent.co.jp

9. LINEヤフー株式会社

LINEヤフー株式会社は、日本のインターネットサービス企業で、親会社はソフトバンクグループです。LINEなどのSNS、Yahoo! JAPANなどの検索エンジン、オンラインショッピング、ニュース、金融サービスなど、幅広いインターネットサービスを提供しています。
同社は、日常生活に密着したデジタルサービスを展開する一方、LINEとYahoo! JAPANの強みを活かし、コミュニケーションや日常生活に密着したサービスをメタバースによる仮想空間で提供することを目指しています。
LINEは、もともと国内外で非常に人気の高いSNS・コミュニケーションツールですが、同社はメタバース空間でもLINEのメッセージング機能やスタンプ、友達リストなどを統合させることを目指しており、2024年8月には、メタバースWeb3コンテンツ企画運営企業であるVma plus株式会社により、LINEの「LIFE機能」を活用し、LINEアプリから容易にバーチャル空間にアクセス可能とする機能の提供が開始されました。
また、Yahoo!ショッピングやPayPayモールなどのオンラインプラットフォームを仮想空間で展開し、ユーザーが3Dアバターを通じてバーチャル店舗を訪れ、商品を手に取るかのように確認したり、購入したりすることが可能な環境を目指し、こちらも同社内で開発が急がれています。

銘柄:4689(東証プライム)
会社HPhttps://www.lycorp.co.jp/ja

10. 日本電気株式会社(NEC)

日本電気株式会社(NEC)は、1899年に設立された日本を代表する大手IT・エレクトロニクス企業です。NECは、情報技術(IT)およびネットワーク技術を基盤に、公共インフラ、通信、エネルギー、製造業など多様な業界向けにソリューションを提供しています。また、セキュリティ技術や人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)などの先端技術を活用し、社会的な課題を解決することを目指しています。
同社は、メタバースへの取り組みを主に企業向けソリューションの一環として進めており、メタバース技術を活用した仮想会議やバーチャルオフィスのソリューションや、仮想空間を活用した防災訓練や製造業における危険作業の訓練などのトレーニングやシミュレーションのソリューション、メタバースの仮想空間上に都市やインフラを構築し、シミュレーションを通じてリアルタイムで都市運営を行う「スマートシティ」構想にも取り組んでいます。

銘柄:6701(東証プライム)
会社HPhttps://jpn.nec.com

おわりに

いかがでしたでしょうか。
メタバースが急速に広がりつつある今、日本国内では上記以外にもさまざまな企業がこの分野に参入し、それぞれの強みを活かして新しいビジネスモデルやサービスを展開しています。今後、ますます多くの企業や個人がメタバースに参入し、新しいビジネスモデルや社会システムを構築していくでしょう。
日本のメタバース関連企業が、国内だけでなく、世界規模でどのような役割を果たしていくのか、これからの展開に注目が集まります。

メタバースゲームに興味がある方はお気軽にご相談ください

こんな方におすすめ

●メタバースゲームに興味はあるけれど、具体的な導入イメージがわかない…
●どのような活用方法があるのか知りたい
●費用感や導入の流れについて詳しく聞いてみたい

あなたのビジネスにメタバースゲームがどう活用できるのか、一緒に考えてみませんか?初めて検討する方、興味があり情報収集をしたい方も大歓迎です。まずは お気軽にご相談ください。
▶オンライン相談へのお申し込みはこちら